わたしが生きているこの場所は/
ひだかたけし
わたしが生きているこの場所は
冷え冷えとした哀しみと
沸騰する歓びと
あなたの透き通るその声が
夜な夜な交差するところ
離して、離して
遠退けず
ノイズまみれの花が咲く
花咲く脳天かちわって
話して、話して
昇華する
わたしが生きているこの場所は
銀河の唸りと
宇宙の風と
妖しく響く貴女の声が
夜な夜な木霊するところ
公然と荒野に曝されて
陶然と大地に住みついて
沸き立つ予感に眩めいて
彼方の向こうへ突き抜けて
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