風吹く街の赤い月を/秋葉竹
 

彼女のさみしげな微笑み

そのとおり、ね

限りある命が
もっと生きさせてほしいと望んだとき
青く澄んだ世界はヒビの入ったガラスに変わる

そして、ね

ガラス細工の口笛を吹く風
全てを忘れながら
この街を歩いているのは
透きとおった儚げな香りを
夜になるまえに感じだから

なんて、ね?

じぶんに訊くの、

なんでかなぁ、
夢は、叶わないって言ってしまっていいの?









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