バウンドの世代/ホロウ・シカエルボク
 

僕らは充血しながら、動脈瘤の世界で明滅を繰り返す、循環するメジャーとマイナーのコード、ハウリングしてる緊急避難警報、駅の片隅のデッドスペース、沢山の要らないデスクチェアーの一番上に放置された黒電話が、古き良き時代の暢気な三連符を回想している、吐きガスの濁流の中で原因たちが苛立っている、そのホーンの残響のなんと浅ましいこと、空で弾けて消えたどこかの航空機と、未確認飛行物体のニュース、陰謀論で構築されていく平和、暗いところに灯りを照らすことがポジティブだと教えられた世代が、新しい神を作って我儘の理由にする、遠い世界の孤独がいくつかのセンテンスになって僕らを生かしている、ふと記憶の片隅から顔を出した
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