風のにじみ ii/青色銀河団
それは、静かな石だから、(青い)のです。
きっと美しかったであろう、
きみの石。
一億年の沈黙が(きみ)を呼んでいたから、
石は、ゆっくりまわれ右をして、
きみのもとをはなれていった。
(それはつまり(風の始まり)のこと)
終わりは、また
始まりでもありましたので、
その石は、
波動となり、きみのうえをすぎ、
木々の梢をすぎて、
遠くの、蒸気をゆらす、
鉱石風(OreVestavindsbeltet)になったのです。
(/いまも/化石の音が/きみの/耳の奥で)
(/ひびく/風の(骨化))
(闇)という字を、密かに、
ほどく(=病みのほどき)こと
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