森林限界の手前/st
 
五冠を手にしても

いまだ
森林限界の手前とは

一冠も持たない棋士は

さしずめ
冨士のすそ野にひろがる
樹海をさまよう人か

森林限界とは5合目付近

即ち
八冠すべてを手にしても
ようやく8合目付近で

まだまだ高い山の頂きが
うっすらと見えはじめるだけ

ということを
言いたいのだろう


ファンたちへ
五冠のプレゼントとともに

こんな
「望外」「僥倖」「森林限界」と



次々にくり出す名言をおくり


ファンたちを望外の驚きで満たしたのは


僥倖としか言いようがない






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