憧れの誤読の人生/板谷みきょう
 
星新一のスマートさよりも
「最後の喫煙者」になろうと
真剣に思っていた程
筒井康隆に傾倒し全集を読み
ドタバタが好きだった

だったはずが

老眼が酷くなるのと同じく
10とか12ptでは
読む気がしなくなり
今では
14とか16ptじゃなければ
安心できない

山頭火全集や放哉全集を
持っているけれども
完読する集中力が無く
読み切れない

それらは
生活全般に侵食し
暮らし振りそのものが
大雑把になっている

アクセルとブレーキの
踏み間違いをするのも
もうそろそろだとも
思ってみたり

事故を自動車のせいに
するだけの頑迷さもなく
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