重度のシンコペーション/ホロウ・シカエルボク
 
疇だけの出来レースさ、昼飯を噛んで、リフだけの音楽に身を委ねた、時代は変わらない、自分だけが変わり続けていればいい、同じ色でも上塗りし続けていれば、印象だっていつしか変わるものだ、同じようで違う、確かにその先に、こちらを窺うような視線が隠れている景色、運命は必ず区切られている、連続する魂の為に―氷漬けで発見された絶滅種は、生きていた頃と同じ夢を見ているだろうか?もしかしたらそれは真っ黒に塗り潰された視界かもしれない、それは孤独ですらなり得ない、孤独など所詮、対象物があって初めて成り立つものだ―自分自身の核を、そのひとかけらでも認識すれば、人は誰でもないものに成らざるを得ない、誤差は調整されるべきも
[次のページ]
戻る   Point(1)