廃苑/あらい
される雑踏に高まるように走り出し
人垣が街道をごった返す夕凪が横目にさわさわと障り 咲いて陰るだけに
揃わぬ足並みでがなり散らす金の糸の矛先に 盛大なファンファーレに、わあわあと
ぜんまい仕掛けの金魚の如く餌に群がるハイエナのよう、首を括られ揺られていきます
心音を殺したような 刃にぬめりつくような膿が、渇いたザラつきを与えている
不純物たる者共が消されたプログラムに準じている、流氷が沸騰する雨音より、
歪んだコップの波間に浚われる木の葉のよう、錆びたオルゴールに眠りと従く
戻る 編 削 Point(0)