詩と体験/藤原 実
 

以前、ニフティの「現代詩フォーラム」で詩の素材についての話題がでたことがあって、「テレビかなにかで見たことあるようなものではなくて、自身の体験を昇華させたものじゃなくてはダメだよ」みたいな意見がでて、他の参加者もおおむねそれに賛成していましたが、ぼくには不満でした。
以下は、その反論としてぼくが書いたものです。



    『詩と体験』

「テレビで見たような」詩、がどうして悪いのかぜんぜん理解できない。逆にじっさい体験したことを、あえて「テレビで見たことのように」書きたい(あるいは、そうしか書けない)、ということだってあるのではないですか。その理由を問いつめてゆくことのなかに
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