孕猫/草野大悟2
 
おまえは、
おまえ、という
やっかいなやつを
みごもってしまった
孕猫だ。
  
赤ワインをかたむけながら
あいつが、ぼそっと、いった。

うまいこというなぁ
カルボナーラをほおばりながら
そうおもった。
  
白梅の香りが
さまよう
満月のイタリアンレストラン。

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