にじいろ/蝶番 灯
しがないおんぷになりたかった
かぜにたゆとう たったひとつのうたに
しがないひとつぼしになりたかった
あさにきえてく たったひとつのほしに
いくつものひとをながれながれて
わたしのもとにきたさんそは
またつぎのひとのもとにきえていく
あなたもいつか
わたしにふれることなく
つぎのひとのもとにきえていくの
だれかのほおをつたう なみだになりたかった
じょうはつしてきえていくのなら
あいたいひとをつなぐ ことばになりたかった
それだけでしあわせにできるなら
あなた
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