詩の日めくり 二〇一九年四月一日─三十一日/田中宏輔
仁奈さんから、詩集『半球形』を送っていただいた。この方も耳のいい詩人さんのようである。詩篇は、どれも音調的によくできていて、ひっかかることがなかった。同じような意味の言葉が連呼されるときにも、音調的な配慮がなされていた。同じ言葉のリピートも多い。あらためて思う。耳のいい方だ。
二〇一九年四月十七日 「マーゴ・ラナガン」
ようやく『三分間の宇宙』と『ミニミニSF傑作展』を読み終えた。マーゴ・ラナガンの短篇集『ブラックジュース』を再読するのを途中でやめての読書だった。つまらないSF短篇が多かった。いちばんよかったのは、ウォルター・テヴィスの「ふるさと遠く」だが、これは、テヴィスの
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