冬の朝の《改》/秋葉竹
 


雪をみることさえ
久しぶりで
でもほんとうに美しい世界は
無駄で汚れた人のいとなみのなかにある


死、がしずかなのか
土に戻ること、が安らかなのか
生まれ変わること、がただ辛いのか


なにものかにみすかされているのか


あたまを破ろうとする獣
悲しみもなくただ泣いているだけなのに
すべての幸せは奪い去られる


神さま、人はひとりで、生きては、ダメです!



だから、ただ、血、だけが
ながれる音がして
ゴォ、ゴォ、ゴォ、と
シャリン、シャリン、シャリン、と

また、僕を、生かし、つづける、のだろう

まだ、生きていたいのかどうかという想いは
ひとまず強く無視してしまうのが
正しい選択だと思う、

冬の、朝の、闇の、街







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