あの夜の景色/soft_machine
 
のかわりに

あぶら虫たちがげんきよく
ひき戸のおくへ渦をまいてきえ去ると
またコンサートって聴かせてなぁ
よいとわるいの仮定をおなじ秤にかけ
少女の笑顔のけがれなさを、今だけは
ふたりがまもることは出来たとおもえても
未来のはるかさを
ふたたび月に照らされながら
少女にだけは、また会いにこよう
そう誓い、ゆびをからませた

あれからどれくらいの時がながれたろう
日めくり狎れたこんな乾きかけた独白を
穴うめしようと掘りほりし
コローにあわせ海辺をさまよい
三人つれ歩いた夜の地図をひろげるも
じゃり道、板べい、たわむ甍と瓦斯メータ
誰もが滅菌処理してる町なみが果
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