詩の日めくり 二〇一九年三月一日─三十一日/田中宏輔
にあらわれる。生のなりわいの根本的な詩集だ、と思われた。
二〇一九年三月九日 「草野理恵子さん」
草野理恵子さんから、同人詩誌『Rurikarakusa』の第10号を送っていただいた。「抽斗」のなかで、「抽斗の中 突然雨が降り出した」とあったのだが、ぼくもまったく同じレトリックを使ったことがあったので驚いた。ぼくのは「箪笥のなかで」だったけれど。草野理恵子さんに親近感をもつはずだなと思った。
二〇一九年三月十日 「葱まわし」
葱まわし 天のましらの前戯かな
孔雀の骨も雨の形にすぎない
べがだでで ががどだじ びどズだが ぎがどでだぐぐ どざ
[次のページ]
戻る 編 削 Point(13)