戦艦パラダイス号/atsuchan69
 
後部から。「水中展望室1号、配置完了です」とカルパネラもやっと応答した。「諸君、自由にやれ。これは艦長命令だ」と、俄には信じられない指示が。「了解しました」とはいうものの、今はまだ艦上から視認すら出来ない距離である。しかし「打ち放題」ということであれば話は別で、盲撃ちだって構わないならたった今発射ボタンを押しても良いくらいだ。正面のガラス窓から数匹の黒いマンタが泳いでいるのが見える。その遥か先には無数の魚の群れがあり、柔らかな朝の光は海の底までも静かに梯子を降ろすように届けられていた。仮に52ノットであれば、魚雷は20キロの距離を10分少しで移動する。値段は一般的なサラリーマンの生涯年収のおよそ半
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