戦艦パラダイス号/atsuchan69
規模の「祭り」なのだ。大勢の人が死に、高価な船舶や航空機があっという間に鉄くずに変わるマジックショーなのだ。人が死ねば棺桶屋が儲かる、造船産業や航空機メーカーも一夜かぎりの花火のような確実に人が死ぬ機械をフル生産で作り続けることができる。カムパネラは躊躇せずに最初の「引き金」を引いた。
衝撃を感じたのは数秒後のことだった、カムパネラは「やった!」と思った。しかし距離からみて早すぎる着弾だった。次の瞬間、鼻腔に嗅いだことのある者にしかわからない一種独特なあの地獄の匂いを感じた。「護衛艦アタリーナ、敵の魚雷攻撃によって被弾しました」嘘だ、嘘だ、カムパネラは頭をふった。なぜ勝手に前にいる? 「沈ん
[次のページ]
戻る 編 削 Point(3)