戦艦パラダイス号/atsuchan69
 
陶磁器の皿が並んでいる。カムパネラはそのうっとりするような香りを嗅いだだけでも思わず唾を飲み込んだ。こんなもの、たった今も戦争中の人間がよろこんで食べてよいのだろうか? しかしひと口、黄色がかったオレンジにちかい色のカレーを口に運ぶともうじつにあっけなく論理は崩れ去った。「美味い!」こんなもの、今まで食べたことがない。そしてカムパネラは無我夢中でカレーライスを口に頬張っていた。

幾百の夜がすぎて星は輝き、その夜空を一筋の軌跡をのこして星は燃え落ちた。タバコを咥えたカムパネラは人気のない船首付近の甲板にいた。敵国ダミラスは、男根を持った女性たちの国だ。彼ら、いや彼女たちの国は奴隷の青色人種と貧
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