ミュージック北千住/番田
られた景観が続いているだけだった。僕は街の特色という言葉が意味することは何なのかと考えていたのだ。疲れていたのはほんの少しだけだ。あの頃の街並みに目を閉じた僕の感情がよこぎっていったのである。僕は今抱えている問題を解決することこそが大事なことだと思うのだ。疲れていた気がして、交差点で目を閉じていた。黄色いマークのドトールの中にいた。何かを、確かにしなければと、思っていた。鉛筆で、記憶してきたものを描き出さなければならないと思う、今は。そして今は、あの頃通っていた服屋の店員は、どうしているのだろう。マルイの、待ち時間の長かった、あの、エレベーターに乗っていた頃のぼんやりとした僕は。
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