そこはかとなくねぇ/坂本瞳子
 
そこはかとなく
とはよく言ったものだ
そんな曖昧な言い方をして
結局なんのことなのか
良く分からないじゃないか

そんなことを言われると
なんとなく分かった気分になる

どことなく
もうそれでいいような気がしてくる

なんとなく
そんな雰囲気がただよう

どこがどうとか言うわけではないのだけれど
きちきちときっちり白黒つけようなんて
そんな気はさらさらないわけで
そいじゃあまあこんな風に
そこはかとなくでいいかなと
思って今日もやり過ごす
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