投票の朝/末下りょう
 

石油になっていく鳩の群れをみていた


盗み見られることで失われるものなどなに一つなく

ウォールストリートジャーナルと朝日の波間で
水鉄砲を撃ちあう月曜の子供たちが

迎えの車を待つあいだに 風が中東の笛を運んでくる 


毎日のように ほかの男に変装した男を演じている男との約束はいかに破られるべきか


ニューヨークから来たヘブルの旅人がくれたコーヒーの泡の 匂い立つ ブラックウォーター? アカデミのマグカップ
夕方には切ろうと思っていた台所の芥藍菜と
ジョーカーの抜けたトランプのカード
使い捨てられた新しさがハイライターの自由を名乗っていく猥雑さ


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