詩の日めくり 二〇一九年二月一日─三十一日/田中宏輔
バーラタに書いてあるわ
二〇一九年二月十日 「実感」
あ、背中のにきび
つぶしてしもた
ささいな事柄を書きつける時間が
一日には必要だ
二〇一九年二月十一日 「彼女は」
彼女は波になってしまった。
彼女は彼になってしまった。
二〇一九年二月十二日 「ウォルター・テヴィス」
ウォルター・テヴィスの短篇「ふるさと遠く」がSFアンソロジー『三分間の宇宙』に含まれていた。わずか3ページ半だ。最新の訳を数か月まえに読んだのだが、40年まえの翻訳で、また読もう。もう、5度目くらいだ。味わい深い傑作だから、よい。それにしても短い。
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