午後の風景/番田 
 
何も考えることもなく
午後 ノートに詩を書いていた
通り過ぎていく電車を見ていると
感じ取ろうとする電車は不確かだった 
歩いていたのは 僕だ
道で行き場をなくしていたのだが


書くことは 何かを
事物として明らかにしていくのだろうか
僕は 感じていたのだ
鳥たちのいた水路の景色を見ていたのだ
川は 波一つなく 目と
僕の中に安らいだ感覚を与えていた


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