檸檬/秋葉竹
笑顔のなかに
影があるのは
ひとりの夜が
イヤだから
風吹く朝の
東へ向かい
目を細くして
歩く冬
罪の意味さえ
知らない僕に
罰あたえるの
やめてよね
好きな人でも
イヤなヤツでも
その気になれば
忘れるし
だれに拘る
気持ちもなくて
かるくみがるに
息したい
雪の降る夜
夜が明けるまで
窓から一晩
雪をみた
あたたかい部屋
想い出映す
君の笑顔が
ガラス窓
死ぬわけ無いと
みつめる瞳
どこにも嘘など
無い言葉
心にひとつ
流れる果実
きっと酸っぱい
檸檬だね
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