犬と蜃気楼/043BLUE
 

いろんなことは
やりかけた
ままで

どれから
やればいいのかさえ
分からない

いつだって

生きることは
優先順位の
後の方で

国道を危なげに
歩く犬みたいに

ダラダラと
ヨダレを
垂らしながら

歩いている
ような、感じ

排ガスまみれで
黒い雨に討たれて
びしょびしょに
なった


太陽に
かぶりついた

黄色く甘酸っぱい
汁が
ダラダラと
垂れて

君が
びしょびしょに
なった

戻る   Point(1)