なしくずしのゲームとその神髄、それから水分の必要性について/ホロウ・シカエルボク
 
積が少し見晴らしのいい場所に立たせてくれるかもしれない、まあ、そんなこと、ここで口にしてもしかたのないことだけど、結局のところそれは、懸命に求めてみるしかないものなんだ、懸命に求めてみるしかないものなんだよ、俺は初め、長く生きればなにかしら手に入るものだと思っていた、でもそれは違った、「ここでいいや」と思いさえしなければ、渇きは一生続く、より混沌とし、より狡猾に、より深い理解と、集中力が必要になる、それはちょっとしたゲームだ、けれど余興と呼ぶにはあまりにも意味深で残酷なゲームさ、ほんの少し、見えなかったものが見えるようになるせいで、その先の果てしない未知が津波のようにこちらに押し寄せてくるのを感じる、それに飲み込まれ、座標を失わないようにするにはどうすればいいのかと頭を悩ませるんだ、そして一番重要なことは、それはこちらの意思で、スタートボタンによって始まるものではないということなんだ、君、ゲームはもう始まっている、ファストフードを置いて、ファイティングポーズを取るんだ、そこにはゲームオーバーもコンテニューも存在しないけれど、絶対に逃してはいけない瞬間というものが必ずあるんだぜ…。

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