戦いの結末(二)/朧月夜
アイソニアの騎士、戦士エイソス、エインスベルの三人は、
国王の御前に呼び出された。
もちろん、彼らは褒賞のことなどは考えてもいなかった。
その場で彼らは、初めてラゴスとの密約の詳細について知ったのである。
クールラントの国王は、すでにラゴスの国へと早馬を使わしていた。
「もし、黒色槍兵団とエインスベルらの決闘が実現したら、
それはラディアの街にも栄光をもたらすのではないか」と。
なにしろ、クールラントとラゴスは共同してオークの軍勢に当たったのである。
ラゴスの王、アウゼル・ローガンテは、破顔して、
クールラントの提案を受け入れた。
「それなら、黒色槍兵団の千人隊長と、剣と矛を交えてみよ」と。
アウゼル・ローガンテは老獪で豪胆な人物だった。
かつては、異国の地で「ラゴスの悪魔」という異名でも呼ばれていた。
ここに、黒色槍兵団とエインスベルらの戦いは切って落とされた。
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