風の強い夜「ばいばい」/秋葉竹
 

悲シイ夜ニ、胸ニ、穴ガアク、ざっくり、ト

だから僕は
北斗七星を頼りに
とても孤独で美しい北極星を見つけて
あなたの優しい部屋を出る
そっと一人で

静かに
ばいばい、と
ちいさく手を振って
だれも寝ていない
懐かしい温かさのある部屋を

振り返りもせず出てゆくのだろう

ねぇ、あなた?
出てゆくのは、ねぇ、

少し空が寂しそうな
新月の夜がいいだろう?










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