詩の日めくり 二〇一八年十三月一日─三十一日/田中宏輔
 
かったんや。
 そんときにできた借金があってな。
 いまも返してる。」
「じゃあ、はじめて会うたときは
 しんどいときやったんやね。」
たんたんと
だんだん
もうすぐ
だんだんと
たんたん
一面
どろどろになるまで
すり鉢で、こねる。
印象は、かわいい。
「風俗には、金、つこたなあ。
 でも、女には、よろこばれたで。
 おれのこんなぐらいでな(親指と人差し指で長さをあらわす=小さい)
 糖尿で、ぜんぜんかたくならへんから
 おれの方が口でしたるねん。
 あそ
 ピーッ
めっちゃ、じょうずや言われる。」
イエイッ
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