この川のほとりで/
ひだかたけし
僕達は此処にいる
この川に隔てられ
君と僕、大空の下
絶え間なく落ち続ける
洋上で過ごすように日がな一日
此処で待ち続け絶えず思い出し損ねる
なぜ僕達はやって来たのか
なぜ僕達は此処にいるのか
その理由を
君は僕に話しかける
遠く離れた場所からのように
僕は応える
もう一つ別の世界にいるかのように
もう一つ別の世界があるかのように
戻る
編
削
Point
(9)