くだらない街の冬の陽炎/ホロウ・シカエルボク
 
、とかアミが馬鹿にするから途中で降りてもらった、なにか叫んでたけど知るもんか…家まではまだだいぶ距離があった、喉が渇いて、それにちょっと寒い思いもしてたからコンビニを探した、しばらく走ってようやくたどり着いた店で、自転車を止めて買物をし、一息ついてもう一度自転車に乗ろうとしたとき、ちょっと前までアミが座っていた荷台に誰かが座っているのに気付いた、俺に背を向けてたから正面に回り込んだ、その顔には見覚えがあった、「おまえ…」娘は久しぶりだねと言うようににこりと笑って、それから口を閉じた、その瞬間だ、もの凄いブレーキ音と、こっちに突っ込んでくる廃ビームのヘッドライト、もの凄い衝撃があって、身体が熱くなって、それから冷たくなって、痺れてきて、それから…

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