運動 それから/ふるる
時にはほつれ始める
そんなこんなで気まぐれに子らは遠くの森へ
そこでも都市化は進んでいてお湯はたっぷり出る
魔女の残した鍋はぽっかり穴があいていた
それでうっかり蒸気に指をさらしやけど
呼び鈴が呼びやけどの指が印鑑を探す
その強さが素直さとつながっている
つまりこんがらがっていた仕事も無事にほどけたし
昨日のカレーも美味しくなっているし
猫みたいに伸びしてあったかい布団でほぐれるし
ところで飛んでいってしまった人には
望みのないはかない恋だったと
言いたかった花言葉のような言葉を
そうそうかまぼこのカーブは分からないけれど
運動であり自己破壊でもあるという
読むという行為は
(今のあなたのように)
いつまでも美しいと言える
それから
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