詩の日めくり 二〇一八年十月一日─三十一日/田中宏輔
 
不足してもいない、まさに的確なレトリックの使い方をされているなと思われた。とてもていねいにつづられていく詩句に、作者の目の確からしさを見たように感じられた。難解なところはまったくない。


二〇一八年十月二十六日 「小林 稔さん」


 小林 稔さんから、詩集『一瞬と永遠』を送っていただいた。詩句の言い回しが知的だと思った。それに描写がこと細かく具体的だ。知的なのに抽象に赴かない詩は稀だと思う。ていねいに知的な言葉が重ねられていく様を目にした印象が強く残る詩集であった。それが風格というものだろうか。


二〇一八年十月二十七日 「ルーシャス・シェパード」


 松屋で晩ご飯
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