詩の日めくり 二〇一八年九月一日─三十一日/田中宏輔
二〇一八年九月一日 「葉山美玖さん」
葉山美玖さんから、小説『籠の鳥 JAILBIRD』を送っていただいた。クリニックに通う女の子の成長物語だ。会話部分が多くて、さいきん余白の少ない目詰まりの小説ばかりを読みつづけているぼくにとっては、読みやすい。ぼくなら、平仮名にするかなと思う個所が漢字であるほかは、ほんとうに読みやすい。
二〇一八年九月二日 「キーツ詩集」
デュ・モーリアの傑作集『いま見てはいけない』を早朝に読み終わった。デュ・モーリアの傑作集『人形』より長めの短篇が入っていたのだが、とくにさいごに収められた短篇などは、『人形』の作品と違って、あいまいな印象を
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