都度流失するものたち/
ただのみきや
しかし今やおまえは人
肉と情の血だるまに
針先ほどの一点の
ブラックホールは未だにあるか
*
風に跳ねる馬 血の滴る画用紙
わたしのマグマを弄ぶあなたの指先がなぜ焼かれないのか
固いものをつかもうとして溺れる手の行きつくところ
回帰する問の満ち欠けに塞がれた唇を柔らかくねじ開けるもの
《2021年12月5日》
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