そこのはて/はるな
 

暮れ、底に 打ついて聞こえる淋しい声は
違う違うといっている

朝焼けや紅葉の美しいのに 体ははたらかず
心ばかり出掛ける
そうしてそのいっさいが失われようというときにはじめて
この指が 火を付けようとする

気持はいつもさきに燃えている
あまりにはやすぎて
もえつきてしまった


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