鬱血のアウトサイド/ホロウ・シカエルボク
轢死の残滓、まだ夏の在処の片隅に、凍る息を見つめながら、語れる言葉も無しに…そのまま、そのまま、塵のような雪に埋もれる、春になる頃に骨組みだけの姿でまた会えるさ、口笛は曰く付きのインストゥルメンタル、縦列駐車の中で、一人の運転手の心臓が止まる夕方、もう感想など無かった、ありふれた死、ありふれた終わり、流行歌のような予定調和のコード、プラスティックの仮面になって君を殺してあげよう、血飛沫こそが本当のエンタテイメントであるべきなんだ、いつだって衝動でありたい、本当は君だってそうじゃないのか、非常灯だけの薄暗い無人の劇場の舞台で、取り繕われた過去が精神病理学的な舞を披露している、客席の虚無たちがスタ
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