詩の日めくり 二〇一八年六月一日─三十一日/田中宏輔
ーラー『鹿の園』第三部・10、山西英一訳)
隠れているもので、知られてこないものはない。
(『マタイによる福音書』一〇・二六)
二〇一八年六月二十六日 「断章」
そのような実在は、それがわれわれの思考によって再創造されなければわれわれに存在するものではない
(プルースト『失われた時を求めて』第四篇・ソドムとゴモラ?、井上究一郎訳)
二〇一八年六月二十七日 「あさ、目が覚めたら、」
あさ、目が覚めたら、左手の甲の真ん中に、顔みたいなものができてて、じっと見てたら、そいつが目を開けて突然しゃべりだしたので、びっくりした。どうして、ぼくの手に
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