初冬の朝/山人
生きざまを呪った。
父も一人で開拓に入り、私もマイナスから起業した。妹の夫は優勝な整備士で長年勤務し、まだ貴重な戦力として勤務している。みんなそれなりに苦労しているが、どこかでボタンの掛け違いというものが生まれ、それが歪みとなって人生を坩堝のようにまわしている。
ここのところ、静養期間中ずっと好天だった。昨日の法要から明けた今日日曜も晴れている。これから長男も長女もそれぞれの拠点に帰ることだろう。たがいに三十を超してしまった子供たちだが、こんな未来が見えない社会で、結婚や孫を望むのは非現実ですらある。だから、子供たちの結婚は望まない。負のスパイラルは私たちで打ち止めにしたい。
これから、とある神社に長女も乗せて厄払いに行く予定にしている。明日から悪天が続くらしい。また、一年が終わる。そして私たちはまだこれからも終わらない。
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