詩の日めくり 二〇一八年五月一日─三十一日/田中宏輔
短篇集と詩集を同時に読もうと思って、詩集の棚のところで詩集の背を見てたら、まだ読んでなかった詩集があった。ガートルード・スタインの『地理と戯曲 抄』だ。
そういえば、ドナルド・バーセルミの『死父』も途中で読むのをやめたのだった。ドノソの『夜のみだれた鳥』や、ムヒカ=ライネスの『ボマルツォ公の回想』も、はじめの数ページで読むのをやめていた。ああ、どれから読もうか。『死父』が読みやすそうだ。まるで詩のような改行の仕方だものね。迷うなあ。
ぼくは気まぐれだ。きょうからは、未読のピエール・ブールの『カナシマ博士の月の庭園』を読むことにしよう。
二〇一八年五月三十一日 「ピエール・ブール」
いま、日知庵から帰った。きょうは、ひさしぶりにSFを読みながら寝る。『猿の惑星』を書いたピエール・ブールの『カナシマ博士の月の庭園』である。タイトルもいいけれど、単行本のカヴァーもめっちゃいい感じなのだ。楽しみ。ブールの文章は描写が的確でよかった記憶がある。銀背の短篇集もよかったし、ハードカヴァーの長篇『ジャングルの耳』もよかった。
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