殴り方/いる
もちろん殴らねばならない
のだが
それはあなたという個別具体的な
何というか
果菜を
殴ればすむ話ではないので
そこに立たれても困ります
というようなことがある
水と泡とは概念的に異なる
縮むのは得意だと思って
目覚ましで起きたし
預金口座も作った
時々潜り込んだ板目が
何本目だかわからなくなった
虫眼鏡で見ると
世界が広がってゆく
どこまでも
無限ぽく
遊べるじゃんここで と
苔の胞子の拡散を見ている
しかし外周が限られているのだな
錯覚で解決できない
こともある
後ろを見れば後ろの物が見える
湯を沸かさないといけない
たとえあなたが物質でなくても
数文字の
概念ですらなくても
可愛く笑っていても
殴らねばならないものは
殴らねばならないので
今日も呼び続ける
その名を知るために伸び上がる
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