風穴の夜/ホロウ・シカエルボク
動乱を思慕する、がらんどうの日、雪の無い雪景色、早い冬の休日、いつだって同じ話、どっかで見た景色、勝手に時が過ぎ、いつかしら夕暮れ、見送り、空振り、呆けた椅子の上、目の中にまだら模様、妄想の残像、なにか刺激的な―思い出せない夢、歯軋りのように繋いで、必死さに飽きて忘れた、思考回路を転がる空っぽの壺、巨大な生物が喉を鳴らすような、虚ろな欲望がただただ跳弾する、エイトビートのロック、轟音の彼方にあるのはきっと興奮じゃないはずさ、自殺防止の柵と同じ役割、気をつけろ、その先は崖だ、口内炎を?み潰すいらだち、目の覚める痛み、そして時計の文字盤の確固たる意志、鯱張ってんじゃねえよ、てめえなんかただの電化製
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