It's absolutely impossible./ホロウ・シカエルボク
 

血液が凝固したとき、その形状がなにかを語っていたとすれば、それが俺のうたうべきことなのだろうと思う、語るべき真実のないやつらは、静寂の中で気が狂う、瞬きの途中で騒乱を目にする、類稀なる血飛沫は讃美歌を奏でていた、闘いの…闘いの感触は常にその肌にあるべきだ、背中を丸めて詩情のにおいを嗅ぐ、それはいつだって腐敗臭によく似ている、膿んだ臓腑を抱えて、美しいうたをうたうことなど無意味だ、その理由は、俺でなくとも語るべき誰かが居るはずだ―蛍光灯の不自然なほど白い発光の残像の中で、コンタクトは成立していた、盤石の体制…人生など虚しくて当り前のものだと、目玉の確かなやつらなら必ず気付いている、だから、愚かな
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