ちいさな宇宙にて/梅昆布茶
 
たとえばきみを大切におもうこと
難破する世界では猫ときみだけが
僕の救いなのかもしれないのだ

神田神保町一冊100\のコミック
表紙の朽ちかけた神霊全集と世界地図

ひとの周波数は様々で
好きなラジオはなかなかきこえない

きみの孤独のために宇宙は誕生した
きみの幸福のために宇宙は存在する

孤独は永遠の珠玉
ぼくらの舞台はこの瞬間

きみは宇宙でただひとつの果実
孤独を内包する幸福はきみを常に待っている

僕の無骨な手はしあわせだろうか
僕の言葉は孤独だろうか

きみの音楽はどこまでも流れてゆくだろう
きみのシチューはたぶん誰もが感嘆して味わうだろう










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