星星/本田憲嵩
 
君があまりにも傾いた樹木として
僕に近づいて来たように視えたものだから
君の大きな瞳の奥の
二三の星の連れ子を伴った
密かに見え隠れする
もう一つの月の貌を受けいれる
現実という測り知れない谷底に生えている
もう一本の生活の月桂樹について考える


今度の親睦会はぼくも行かないよ
休日なんてしょせん人それぞれの星星だから


なんてことは言えないまま
駐車場までとうとう辿りついてしまいます


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