故郷/
 
帰りたくあり、戻りたくなく

混沌とした感情が生まれてくる

蓋をした闇が視線を塞ぐ

変わってしまったもの

変わってはいけなかったもの

変えることができたもの

変わらずにいてくれたもの

悍ましさも優しさも総て包む


友らは幸せになれただろうか

人並みの気持ちを与えてくれた

その恩に報えるかは分からないが

遠くからでも何時でも祈る

例えもう二度と会えなくても

この胸の痛みの底が心の在処と

教えられたあの時代に想いを馳せて

ミラーの眩しさに眼を滲ませる
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