詩の日めくり 二〇一八年一月一日─三十一日/田中宏輔
が好きだけど、もしかしたら本の内容より本の表紙のほうが好きなのかもしれない。
二〇一八年一月二十九日 「草野理恵子さん、廿楽順治さん」
草野理恵子さんから『Rurikarakusa』の7号を送っていただいた。収録されている「望遠鏡」という作品には、江戸川乱歩を髣髴とさせるタイトルのように、不気味な世界が描かれていた。最終連で、世界を覗く二種類の「望遠鏡」の提示に驚かされた。世界の選択か、と感慨深いものがこころのなかに生じた。もう一篇収録されている草野理恵子さんの作品「缶詰工場」も、アイデアが秀逸で、ぼくが草野さんをうらやましく思う理由のひとつだ。
廿楽順治さんから、
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