ことばと生きる/
かんな
ふとした陰りに
降り落ちてきた雨に
足元の不確かさに
救うように
連ねた文字列のその先に
わたしは生きている
温もりを失った瞬間に
光が差さない海辺に
沈みゆく夜の深さに
耐えがたい命の重さに
祈るように
紡いだ文脈のその後で
わたしは生きている
ことばは寄り添って
わたしと歩き
わたしと生きている
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