小さな、闘う人をみて/秋葉竹
小さな、闘う人をみた
赤い影の
見た目には
まだ小学生くらいの可愛らしい女の子
空をにらみ
まるで遮二無二
ただ闘うために闘う
小さな、闘う人をみた
むろんそれはまぼろしだっただろう
だか私には
そこに荒野の荒波がみえ
そこで闘う
小さな赤い影がみえたんだ
運命、だとか
人生、だとか
言葉にしてしまうとちょっと違う
生物が誕生して
人類が誕生して
今のじぶんが生きている
みたいな
過去の歴史の知識も持たず
だが
なにひとつまちがわず
虚空を睨みつけ
世界という嘘と闘っている
小さな、人をみた
千年まえの人は
なぜな
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