まだ、まだまだだ/坂本瞳子
 
陽射しの強さがまばゆいばかりで
もうここで終わってしまうのかと思った
いや、終わりにしたかった
いや、終わりにしたいんだろうと思う
まだなにも始まってはいないのに
見果てぬ夢が
先の見えない不安が
いっぱいに広がっていて
一歩を踏み出せずにいる
ここから
そんな自分から
逃げ出したいと思っていて
もう何年もが過ぎてしまった
言い訳はたくさんあるけれど
しょせんそんなところだ

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